AI同時通訳ガイドはもう未来の話ではない。150言語対応に挑戦する26歳が語る観光DX

AI同時通訳ガイドと観光DXに挑戦するAmazing Tour Japan
AMAZING TOUR JAPAN — TECHNOLOGY PITCH

翻訳で終わらせない。
観光現場を、AIで再設計する。

はじめまして!金沢で外国人旅行者向けのツアー会社を立ち上げた、テスラとテクノロジーが大好きな26歳です。

私がツアーガイドの現場で感じたのは、外国語で日本の文化まで説明できるガイドが、まだ十分に多くないということでした。英語で案内できる人材も限られており、フランス語、イタリア語、スペイン語などへ広げると、旅行者と地域をつなげられる人はさらに少なくなります。

私はもともとテクノロジーが大好きだったため、「言語ごとにガイドを探し続ける以外に、方法はないのか」と考えました。そこで模索したのが、AIの同時通訳技術を使い、人間のガイドが多言語の旅行者へ文化を伝えられる仕組みです。検証を続ける中で、とあるLLMと出会いました。

これまで多言語対応では、入力された文章を別の言語へ置き換える翻訳専用の仕組みが中心でした。弊社が実際のツアーで試しているのは、LLMを中核に置き、会話の流れ、質問の意図、文化的背景まで踏まえて説明を組み立てる方法です。

言語ごとに別のガイドを探す発想から、一人の優れたガイドをAIが多言語で支える発想へ。ここが、観光ガイド業界を大きく変えるブレイクスルーになり得ると弊社は考えています。AIが人の代わりに案内するのではなく、人間が判断し、LLMが言語と知識の壁を低くする仕組みです。
01 / SOLUTION

人間を中心に置いた、リアルタイムLLMガイド。

ゲストの質問をただ翻訳して読み上げるのではなく、ガイドが会話の主導権と最終判断を持ったまま、LLMを説明補助として組み込みます。

STEP 01ゲストの音声自然な言葉で質問
STEP 02音声認識発話をテキスト化
STEP 03意図と文脈話題・質問・言語を整理
STEP 04説明を生成翻訳と背景説明を作成
STEP 05ガイドが判断正確性と場面を確認
STEP 06ゲストへ案内人の言葉と気配りで伝える

AIが担当すること

  • 音声を文章として扱える形にする
  • 会話の流れと質問意図を整理する
  • 多言語の説明候補を生成する
  • ガイドが確認するための補助情報を出す

人間が担当すること

  • 内容が正しいか判断する
  • 相手の表情や関心を読み取る
  • 安全、マナー、場の空気に配慮する
  • 自分の経験と地域への愛情を言葉にする
02 / RELIABILITY

AIを使うだけでは足りない。現場を止めない設計がいる。

デモが動くことと、旅行者を目の前にしたツアーで使えることは別問題です。弊社が重視するのは、うまくいく瞬間よりも、うまくいかない条件を先に設計へ入れることです。

レイテンシ返答が正しくても遅ければ会話が切れる。短く返す場面と、深く説明する場面を分ける。
固有名詞と歴史用語地名、人名、時代用語は音声認識で崩れやすい。文脈と確認を組み合わせる。
ハルシネーション流暢さと正確さは同じではない。断定を避け、ガイドが確認できない内容は伝えない。
通信障害接続できない前提で、ガイド自身の説明と事前資料へ戻れる運用を用意する。
会話データと個人情報必要以上に取得しない。用途、保存、アクセス範囲を設計段階で限定する。
Human-in-the-loopAIの出力をそのまま正解にしない。ツアー現場では人間を最終判断者に置く。

NISTの生成AIリスクプロファイルは、誤った内容を確信的に生成するリスク、個人情報の漏えい・不適切利用、人間の過信などを整理しています。弊社の運用も「AIが高性能だから安全」ではなく、リスクがある前提で、人が介在する設計を採用します。

03 / PRODUCT

予約管理まで、自分たちで作る。

LLMガイドだけが弊社の技術ではありません。私が最近開発したのが、複数の予約経路とガイド業務を一つにつなぐ、社内のツアースケジュール管理アプリです。

DESKTOP / OPERATIONS BOARD GetYourGuideとViatorの予約元をブランドカラーで表示したTourWebのPC版デモ画面
MOBILE / GUIDE VIEW
GetYourGuideとViatorの予約元をブランドカラーで表示したTourWebのスマートフォン版デモ画面

TourWebでは、ツアー予定、担当ガイド、参加人数、予約状況を一つの画面で確認できます。スマートフォンにも対応し、現場で必要な情報へすぐアクセスできるよう設計しています。※画面はデモ表示です。

予約がガイドの画面へ届くまで

OTA・予約メール新規、変更、キャンセル
取込・解析必要な予約情報を抽出
正規化・重複防止異なる形式を共通化
割当・監査ログ再処理と履歴を管理
ガイドポータル予定・参加者・出勤可否
IMPLEMENTED

現在確認できている機能

  • 複数OTAの予約情報統合
  • メールから新規・変更・キャンセルを取込
  • 形式の正規化、重複防止、再処理
  • 処理履歴を追える監査ログ
  • ガイド別ポータルと担当割当
  • 出勤可否・参加者確認
WHY IT MATTERS

現場で解決したいこと

  • 予約経路ごとに情報が散らばる
  • 変更連絡が個別メッセージに埋もれる
  • 同じ内容を複数の表へ転記する
  • 担当者の記憶だけに依存する
  • ガイドへの共有が直前になる
  • ミスの原因を後から追えない
04 / MOAT

現場と開発が、毎日つながっている。

弊社は、仕様書だけを見て観光システムをつくっているわけではありません。自分たちがツアーを販売し、予約を受け、ガイドを割り当て、当日の変更へ対応する。その運用の中で見つかった摩擦を、開発へ戻しています。

1. 現場で使う

自社のツアー運営でテストし、操作や情報の抜けを見つける。

2. 記録する

感覚ではなく、どの処理で困ったかを残す。

3. 小さく直す

大規模刷新ではなく、現場を止めずに改善する。

4. 再び検証する

修正が別の業務を壊していないか、運用で確かめる。

この循環が、技術だけを持つ会社と、観光現場だけを持つ会社の間にある空白を埋めます。ツアー運営とソフトウェア開発を同じ組織で行うこと自体が、弊社の競争優位性です。

05 / VISION

観光の現場力を、使えるデジタル基盤で支える。

観光の現場には、旅行者を喜ばせる知識と判断力があります。一方で、紙、表計算、個別メッセージ、担当者の記憶に依存する業務基盤には、改善余地が大きいと感じています。

NOW

自社でのテスト運用

まず弊社の予約とガイド業務で使い、実装済み機能の安定性、使いやすさ、安全性を改善します。

FUTURE PLAN

他の観光事業者への提供

自社運用で十分に成熟させた後、同じ課題を抱える事業者へ提供することを目指します。これは構想であり、現時点の提供実績ではありません。

観光庁は観光DXを、単なる業務のデジタル化ではなく、データ活用による事業変革や新しいビジネスモデルの創出と位置付けています。石川県でもインバウンドDX推進事業が進められており、地域の観光とデジタル基盤をつなぐ動きはすでに始まっています。

金沢の街並みで笑顔を見せるAmazing Tour Japanのガイドとゲスト
最後に。

一緒に挑戦してくれる
仲間を募集!

観光とAIの可能性を、金沢の現場で一緒に形にしてくれる仲間を募集しています。英語、国際交流、地域観光、テクノロジーに興味がある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

問い合わせする
References

参考にした一次資料

  1. 観光庁「観光地・観光産業における生成AIの適切かつ効果的な活用に向けた手引書」
  2. 観光庁「観光地・観光産業の生成AIの適切な活用に向けて」
  3. 観光庁「通訳案内士制度」
  4. NIST AI Risk Management Framework / Generative AI Profile
  5. 石川県「令和8年度インバウンドDX推進事業」
06 / THE ASK

観光の現場を変える、実証パートナーを募集します。

観光会社、自治体、ホテル、開発者の皆さまへ。リアルタイム音声ガイド、予約・ガイド管理、地域での実証実験について、提携や共同開発のご相談をお待ちしています。

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